10月4日(日)、吉川市中央公民館 ホールにて、市民フォーラム「乳幼児のむし歯予防―フッ化物の安全性と有効性―」が開催されました。吉川松伏医師会・吉川歯科医師会・松伏歯科医師会の主催で、吉川市・吉川市教育委員会が共催しました。
鶴本 明久 氏(鶴見大学歯学部教授)が進行役で、2名の講師(瀧口 俊一 氏、安藤 雄一 氏)が講演を行いました。
2つの講演は、ともにフロリデーション推進を強く押し出した内容でした。
講演後、会場の市民お二人から、フロリデーション反対の立場の質問と意見が出されました。
吉川松伏歯科医師会会長の終わりのあいさつは、「吉川でフロリデーションを進めていきましょう」という驚きの内容でした。
講演会の資料から要約して報告します。
鶴本 明久 氏(鶴見大学歯学部教授)が進行役で、2名の講師(瀧口 俊一 氏、安藤 雄一 氏)が講演を行いました。
2つの講演は、ともにフロリデーション推進を強く押し出した内容でした。
講演後、会場の市民お二人から、フロリデーション反対の立場の質問と意見が出されました。
吉川松伏歯科医師会会長の終わりのあいさつは、「吉川でフロリデーションを進めていきましょう」という驚きの内容でした。
講演会の資料から要約して報告します。
〇演題「子どもからお年寄りまでみんなでできるむし歯予防―フッ化物を用いた公衆衛生―」
講師 瀧口 俊一 氏(宮崎県延岡兼高千穂保健所長)
・なぜフッ化物でむし歯予防?
1901年イタリアナポリ市周辺地域で歯の異常(いわゆる斑状歯)が報告される。
斑状歯がある地域を含め、むし歯が少ない地域があることが経験的に知られていた。
・ディーンの研究(ディーンのグラフ)
飲料水中の最適なフッ化物の濃度は1ppmである。“最適な濃度”とは歯のフッ素症の発現を受 容できる最低限度に抑え、かつ最大のう触減少が可能な濃度を意味したものである。
・ブラッシングによるむし歯予防には限界がある。
・WHO(世界保健機構)、FDI(国際歯科連盟)が奨めるむし歯予防法の順位
1 水道水フッ素濃度調節法(水道水フロリデーション)
2 学校・幼稚園でのフッ化物洗口・フッ化物塗布などの局所応用
・フッ化物洗口はむし歯を半分以下に減らす
・フッ化物応用(フロリデーション)の特徴
○公共政策として実施 ○高い費用対効果 ○公平性 等
・フッ化物応用(フロリデーション)の意義
フッ化物応用(フロリデーション)の導入は、市町村議会の民主的な手続きによって決定され公共 の福祉(すべての市民に平等に与えられる市民権)に適合しており、個人の都合や好みによる私権とは異なる。
・私たちの責務
貧困対策はさまざま考えられるが、その一つとして、フッ化物洗口やフロリデーションはある。
行政と地域住民の理解、歯科医師会等専門団体の協力があれば、むし歯を予防することができる。
・なぜフッ化物でむし歯予防?
1901年イタリアナポリ市周辺地域で歯の異常(いわゆる斑状歯)が報告される。
斑状歯がある地域を含め、むし歯が少ない地域があることが経験的に知られていた。
・ディーンの研究(ディーンのグラフ)
飲料水中の最適なフッ化物の濃度は1ppmである。“最適な濃度”とは歯のフッ素症の発現を受 容できる最低限度に抑え、かつ最大のう触減少が可能な濃度を意味したものである。
・ブラッシングによるむし歯予防には限界がある。
・WHO(世界保健機構)、FDI(国際歯科連盟)が奨めるむし歯予防法の順位
1 水道水フッ素濃度調節法(水道水フロリデーション)
2 学校・幼稚園でのフッ化物洗口・フッ化物塗布などの局所応用
・フッ化物洗口はむし歯を半分以下に減らす
・フッ化物応用(フロリデーション)の特徴
○公共政策として実施 ○高い費用対効果 ○公平性 等
・フッ化物応用(フロリデーション)の意義
フッ化物応用(フロリデーション)の導入は、市町村議会の民主的な手続きによって決定され公共 の福祉(すべての市民に平等に与えられる市民権)に適合しており、個人の都合や好みによる私権とは異なる。
・私たちの責務
貧困対策はさまざま考えられるが、その一つとして、フッ化物洗口やフロリデーションはある。
行政と地域住民の理解、歯科医師会等専門団体の協力があれば、むし歯を予防することができる。
〇演題「むし歯予防に用いるフッ化物の安全性・有効性の科学的評価」
講師 安藤 雄一 氏(国立保健科学医療院統括研究官)
・「う触のない社会」の実現に向けた、う触予防法の第一は、フッ化物利用
・フッ化物応用法の種類
全身応用 ○水道水フッ化物濃度調整法 ○フッ化物添加食塩 他
局所応用 ○フッ化物配合歯磨剤 ○フッ化物洗口
・水道水フロリデーション(水道水フッ化物濃度調整法)
う触予防を目的とし、飲料水中に天然に存在するフッ化物の適正量を模倣して、人工的にその 濃度レベルまでフッ化物を調整する方法
・世界における水道水フロリデーション普及状況
世界の約4億人が飲用 他
・日本における水道水フッ化物添加(フロリデーション)の実施例
○京都市(山科) 1952~1965年 ○沖縄本島(返還前)1957~1972
○三重県朝日町 1967~1972年
1972年以降、28年間、日本ではフロリデーションの実例がない
・フッ化物歯面塗布の効果的な方法
○1歳前後から受ける ○年2回以上4歳まで継続
・フッ化物配合歯磨剤の効果的な使い方
歯磨き剤を付ける量 1グラム以上つける(歯ブラシのヘッドの3分の2以上)
・フッ化物洗口:集団応用のメリット
1継続性が高い
2歯科保健教育の題材となりうる
・ フッ化物利用の安全性~基本的な考え方~
○フッ化物は自然環境物質である。
○フッ化物は人の健康に有益な物質である。
○フッ化物利用の危険性は解明されている。
○長期間、多地域での応用による実績がある。
・物質の量と効果の関係
安全な化学物質は存在しない。ただ、安全な使用方法が存在するのみである。(Timbrell 1989)
・フッ化物応用による毒性として実証されているもの
慢性 ○歯のフッ素症(斑状歯) ○骨フッ素症(骨硬化症)
急性 ○急性中毒
・ディーンの研究(ディーンのグラフ)
飲料水中の最適なフッ化物の濃度は1ppmである。“最適な濃度”とは歯のフッ素症の発現を受 容できる最低限度に抑え、かつ最大のう触減少が可能な濃度を意味したものである。
・歯のフッ素症(斑状歯)の原因
○子どもの成長期において歯冠を形成する時期に ○過度のフッ素を ○長期継続して摂取
この3条件がそろうこと
・絶対安全なものは存在するか
・フッ化物の安全性を十分に理解してもらうには?説明方法は?
1未知性対策
2ベネフィット(利益)認知対策
3恐ろしさ対策
有効性のデータは「地元」が効果的
情報提供サイト e‐ヘルスネット「歯と口の健康」
「くまモン」関連動画の紹介
※参考 講師の瀧口俊一氏は、「NPO法人ウォーターフロリデーションファンド」のホームページ の「必要性」のページで次の提言を行っています。
・「う触のない社会」の実現に向けた、う触予防法の第一は、フッ化物利用
・フッ化物応用法の種類
全身応用 ○水道水フッ化物濃度調整法 ○フッ化物添加食塩 他
局所応用 ○フッ化物配合歯磨剤 ○フッ化物洗口
・水道水フロリデーション(水道水フッ化物濃度調整法)
う触予防を目的とし、飲料水中に天然に存在するフッ化物の適正量を模倣して、人工的にその 濃度レベルまでフッ化物を調整する方法
・世界における水道水フロリデーション普及状況
世界の約4億人が飲用 他
・日本における水道水フッ化物添加(フロリデーション)の実施例
○京都市(山科) 1952~1965年 ○沖縄本島(返還前)1957~1972
○三重県朝日町 1967~1972年
1972年以降、28年間、日本ではフロリデーションの実例がない
・フッ化物歯面塗布の効果的な方法
○1歳前後から受ける ○年2回以上4歳まで継続
・フッ化物配合歯磨剤の効果的な使い方
歯磨き剤を付ける量 1グラム以上つける(歯ブラシのヘッドの3分の2以上)
・フッ化物洗口:集団応用のメリット
1継続性が高い
2歯科保健教育の題材となりうる
・ フッ化物利用の安全性~基本的な考え方~
○フッ化物は自然環境物質である。
○フッ化物は人の健康に有益な物質である。
○フッ化物利用の危険性は解明されている。
○長期間、多地域での応用による実績がある。
・物質の量と効果の関係
安全な化学物質は存在しない。ただ、安全な使用方法が存在するのみである。(Timbrell 1989)
・フッ化物応用による毒性として実証されているもの
慢性 ○歯のフッ素症(斑状歯) ○骨フッ素症(骨硬化症)
急性 ○急性中毒
・ディーンの研究(ディーンのグラフ)
飲料水中の最適なフッ化物の濃度は1ppmである。“最適な濃度”とは歯のフッ素症の発現を受 容できる最低限度に抑え、かつ最大のう触減少が可能な濃度を意味したものである。
・歯のフッ素症(斑状歯)の原因
○子どもの成長期において歯冠を形成する時期に ○過度のフッ素を ○長期継続して摂取
この3条件がそろうこと
・絶対安全なものは存在するか
・フッ化物の安全性を十分に理解してもらうには?説明方法は?
1未知性対策
2ベネフィット(利益)認知対策
3恐ろしさ対策
有効性のデータは「地元」が効果的
情報提供サイト e‐ヘルスネット「歯と口の健康」
「くまモン」関連動画の紹介
※参考 講師の瀧口俊一氏は、「NPO法人ウォーターフロリデーションファンド」のホームページ の「必要性」のページで次の提言を行っています。
[フロリデーション実現のための提言 瀧口俊一]
1) 強力な政治活動:水道法条例改正や政策実現に向け、政治活動を強力に推進する。
2) 連帯:専門家組織、職能団体、非政府組織、民間組織等が幅広く連携・連帯する。
3) 持続的な唱導:健康社会の実現に向け、フロリデーションを唱導し続ける。
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