2014年8月31日日曜日

◆健康増進課と懇談(2) 市は依然としてフロリデーションを推進

7月17日健康増進課と懇談を行いました。
はじめに、事前に提出した質問事項について健康増進課から回答がありました。
◆健康増進課と懇談(1) をご覧ください。)

回答を受けて懇談を行いました。

以下要約して報告します。

1.今回、市長と健康増進課のそれぞれに懇談を申し入れましたが、市長との懇談は断られました。断られたのは4度めです。まだ一度も実現していません。

2.署名を集める中で、水道水フロリデーションに反対する市民の声をたくさん聞きました。手紙もいただきました。
「吉川に越してきたことを後悔している。」「毎日不安な気持ちでいる。」といった意見を何人もの方からうかがいました。署名した市民の切実な気持ちをしっかり受け止めてください。

3.市長発行の「たねしげニュース」(2014年4月3日)に水道水フロリデーションについて「当面事業化に向けた検討を進める予定はありません。」と書いてあります。しかし保健センターには「水道水フロリデーションを推進します。」というポスターが貼ってあります。今回の回答をみても、市のフロリデーションに対する姿勢に変化はみられません。
市は水道水フロリデーションをまだ推進しているのですか?いずれ実施したいと考えているのですか?

これに対し、健康増進課課長から「そうです。」という回答がありました。


4.水道水フロリデーションに使用されるフッ化ナトリウムは森田化学工業(株)発行のMSDS(「製品安全データシート」)によると、ラットに対し経口で180mg/kgが半数致死量にあたります。体重10kgの幼児にあてはめると、1.8gが致死量になります。危険有害性情報には、・飲み込むと有毒,・重篤な皮膚の薬傷、目の損傷,・長期又は反復曝露による臓器(骨、歯、呼吸器、腎臓、神経系)の障害などが書かれています。
毒物劇物取締法は医薬品や医薬部外品を除外しているためフッ化ナトリウムは非該当にあたります。しかしフッ化ナトリウムの経口急性毒性は同法の分類上の劇物に相当します。


5.水道水フロリデーションのデメリットについて、新しい報告や研究もたくさん出ています。
推進の学者の意見だけを聞き、「安全性・有効性は科学的に実証されている。」と繰り返すばかりでなく、フッ素の危険性を扱った論文や報告等を中立な立場で検討すべきです。

6.宝塚市では、斑状歯(歯のフッ素症)被害があったため、水道水の暫定管理基準フッ素濃度の上限を0.4~0.5ppmという、国より厳しい基準(国の上限は0.8ppm)に設定していることをご存じですか。

これに対し、「詳しいことは知らない。」ということでしたので後日、資料をお届けすることになりました。


7.「今年も市民まつりでフロリデーション水の試飲を行う。」という回答がありました。反対署名で明らかなように、水道水フロリデーションを嫌がっている市民が多数います。にもかかわらず、なぜ市民まつりでフロリデーションの宣伝を行うのですか。市民のみんなが楽しむまつりです。誰もが喜んで受け入れられるテーマに変更してください。

これに対し、課長から「事業化に向けた計画はない。しかしフロリデーションを知らない市民も多いので、試飲は行う。」という回答がありました。

8. 私たちは、そんなに難しいことを言っているのではないのです。
飲み水にフッ素を入れてほしくないと言っているのです。
長年吉川に住んで、住みやすいところだと思っています。その吉川市が、全国に先駆けて水道水をフッ素化しようというのは納得できません。市の担当者の皆さんは仕事上いろいろな立場があるでしょう。しかし、本当にフッ素入りの水道水を子どもや家族に飲ませたいと思いますか。一度「仕事」という立場を抜きにして本気で考えてほしいのです。

9.1994年のWHOのテクニカルレポート№846「フッ化物と口腔保健」には歯のフッ素症の増加等、水道水フロリデーションのリスクも報告されています。
健康増進課の皆さんといっしょにWHOの報告について勉強会を開催することを希望します。




2014年8月1日金曜日

◆健康増進課と懇談(1) 変わらない市の姿勢

 7月17日、健康増進課と懇談会を行いました。
質問事項を文書で事前に提出し、当日はその回答を受け懇談しました。

 市長の「フロリデーション実施の計画はないが、啓発活動は行う。」(平成25年12月議会)という矛盾した答弁の結果「中止になったから大丈夫」という安心感が一部にひろがりました。
しかし今回の健康増進課の回答で、市のフロリデーション推進の姿勢は依然として変わらないことが明らかになりました。

以下は回答の全文です。                 -----------------------------------------------------------------------------------

子どもの歯と健康を考える会との懇談会に係る事前質問について(回答)

1質問:
 昨年、フロリデーション推進中止を求める要望書を7557名の署名とともに提出しました。多くの吉川市民がフロリデーションに反対していることについてどう受け止めていますか。

 回答:
 平成25年第3回定例会の一般質問において、同様のご質問があり、市長が「提出された要望書については真摯に受け止めております。」と答弁したところでございます。



2質問:
 いつまでも市税を使って、フロリデーションの啓発活動を行っているのは何故でしょうか。市長が任期中にはフロリデーションを実施する計画はないと言っているので、啓発活動を止めてほしいです。
 啓発活動は、市長の指示によるものなのか、健康増進課の考えでやっているのか教えてください。

 回答:
 当市では、市民の皆さんの健康づくりを進めるためには、むし歯予防に効果のあるフッ化物応用を進めております。
 吉川市の第5次総合推進計画では、「生涯を通じた健康づくりの推進」の中で歯科保健の推進を図るために「むし歯予防に有効なフッ化物利用の推進」を位置づけております。
 国におきましても、「歯科口腔保健の推進に関する法律」が平成23年8月10日に施行し、平成 24年7月23日には法律第12条第1項の規定に基づき、歯科口腔保健の推進に関する基本的事項が定められ、ライフステージごとの計画にフッ化物の応用がそれぞれ位置づけられております。

 フッ化物の応用のひとつである、水道水フロリデーションにつきましては、WHO(世界保健機関)をはじめ、世界の医学、歯学などの関係機関が推奨し、現在、世界で実施されている各種のフッ化物応用の中で公衆衛生的に優れた方法で安全性や有効性についても科学的に実証されており、日本においても、日本歯科医師会などの専門団体が推奨し、厚生労働省も水道事業者・水道利用者・地元歯科医師会等の理解を前提に技術支援を表明していることから、水道水フロリデーションは、市民の公衆衛生を向上させる有効な手段であると考えており、市では様々な事業の中で市民の方へ正しい情報提供を行っているところです。


質問:
 吉川市の歯科医師が全員賛成していないのに推進活動をすることについてどう思いますか。

 回答:
 歯科医師会の中にはフッ化物応用には賛成していない会員もいると聞いております。しかしながら、吉川市の歯科医師が加入している吉川歯科医師会は、フッ化物応用について推奨しております。


4質問:
 昨年もお聞きしましたが、フロリデーションの健康被害や危険性を扱った論文やデータに対して、調査、検討していただけましたか。

 回答:
 医学保健専門機関の合意と異なる異説を唱える人がいることは承知しておりますが、医学的・歯学的に専門的な問題は、当市が独自に判断できるものではありません。何が正しい情報かの判断基準は、専門団体や関係機関で合意されたものであるかが、基準であると考えております。
 日本においては、日本歯科医学会、日本歯科医師会、日本口腔衛生学会などの専門団体が推奨しており、厚生労働省も、水道事業者、水道利用者、地元歯科医師会等の理解を前提に、技術支援を表明していることから、それぞれの医学保健の専門機関において、合意された見解であると理解しております。


5質問:
 平成25年1月18日の吉川市フッ化物応用協議会の報告書に「選択の余地を残すために各家庭においてフッ化物を除去する装置について調査する」とありますが、結果はでましたか。

 回答:
 フッ化物を除去する装置については、フッ化物をほぼ除去できる浄水器の存在を確認しました。


6質問:
 健康増進課の近くにフロリデーションの試飲器、ポスターチラシなどが置かれています。撤去をお願いします。


 回答:
 市では、市民の皆さんの健康づくりを進めるためには、歯や口腔をケアし、歯を喪失しないことが大切であることから、むし歯予防に効果のあるフッ化物応用を進めております。
フッ化物応用の中で、水道水フロリデーションは、世界の医学、歯学などの関係機関が推奨し、現在、世界で実施されている各種のフッ化物応用の中で公衆衛生的に優れた方法でございます。

日本においても、日本歯科医学会、日本歯科医師会、日本口腔衛生学会などの専門団体が推奨しており、厚生労働省も、水道事業者、水道利用者、地元歯科医師会等の理解を前提に技術支援を表明していることから、市民の公衆衛生を向上させる有効な手段である水道水フロリデーションとは何かを市民の皆様に知っていただくために試飲器の設置やポスターチラシを掲示しております。


7質問: 毎年、市民まつりで健康増進課がフロリデーションの試飲やリーフレット配布を行うことを やめてください。

 回答: 平成25年度によしかわマルシェや市民まつりの各種イベントでのフロリデーション試飲体験とアンケートを実施しました。4回のイベントの試飲体験者総数は2,422人、アンケート総件数が1,923件、アンケートの質問は2問です。
「1水道水フロリデーションを知っていますか?」では「はい」が836人、「いいえ」が1,082人でした。「2フロリデーション水をまた飲んでみたいですか?」では「はい」が1,918人、「いいえ」が219人、「わからない」が25人でした。
この結果からもわかるように水道水フロリデーションについては56.4%の人が知らないと回答していることから、今後につきましても啓発してまいります。