2013年12月31日火曜日

◆1月 学習交流会のご案内

学習交流会のご案内です。

 11月の講演会の午後の部で、会場からたくさんの皆さんが水道水フロリデーションについて発言してくださいました。
本当にひとりひとり様々な思いがあることと思います。

 12月市議会では、市長の「フロリデーションを実施する予定はない」、「啓発活動はこれまでと同様に行う。」という発言もありました。

 年の初めなので、みんなでいろいろ話しましょう!

お気軽にいらしてください。ちょっとのぞくだけでも歓迎です!


 学習交流会~フロリデーションって何?~
     
     1月18日(土) 10:10~12:00
    市民交流センターおあしす セミナー3 

◆署名の郵送ありがとうございます!

 11月の初旬に、署名のお願いのチラシとともに署名用紙(吉川市の水道水フロリデーション推進中止を求める要望書)を市内の各家のポストにお配りしました。
 チラシには、「まだ署名されていない方で署名の趣旨に賛同される方は署名して郵便で送ってください。切手代はご負担お願いします。」等書きました。
郵送されてくる署名用紙は少ないかもしれない。それでもより多くの人たちに知ってもらえれば、と思ってチラシを配りました。
ところが、配った数日後からたくさん郵便が届くようになりました。
封筒の中には署名用紙だけでなく、手紙やメッセージが同封されていることもありました。
「通信用に使ってください。」というメッセージとともに切手が同封されていることもありました。

 署名を送ってくださった皆さま本当にありがとうございます。
フロリデーション推進中止をもとめる声をしっかり市長に届けていきたいと思います。




◆12月議会で 市長「フロリデーションの実施の予定はない」! 「啓発活動はこれまでと同様に行う」?

広報紙「新吉川」(12月9日 日本共産党吉川市委員会発行)に12月市議会の市長答弁が載っています。

12月4日遠藤義法市議に戸張市長が答弁

 「歯科口腔保健の推進に関する法律など厚労省がフッ化物応用を推進し、歯磨剤にもフッ化物が入っており、効果については当然WHO(世界保健機関)などが推進 の立場をとっている。ただ、塗布や洗口を希望しない人もいる。水道水フロリデーションはフッ化物応用の一つだが、当然推進している人もいるが、そうでない人もいる。フロリデーションは、水道水に入ると選択肢が失われる。WHOや厚労省は、市民の理解が得られることが大前提と述べており、これまでも、(水道水フロリデーションを)実施するとは言っていないし、今後も実施する予定はない。
(以上「新吉川」より)

 傍線の部分は過去の市議会での市長の発言にはなかった新しい内容です。
「今後も実施する予定はない。」という言葉を得たことは大きいと思います。
“市は今後フロリデーションの推進活動を中止するのか”という点が最も気になるところです。

12月16日に、遠藤市議の一般質問があり、傍聴しました。
傍聴席はいっぱいで、市民の関心の高さを示していました。

 傍聴に行けなかった多数の方に議会の様子をたずねられるので、一般質問の内容を要約してお知らせします。メモが追いつかなかったため不十分な点もあります。
正確には3カ月程先に発行される市議会会議録を待ちましょう。

一般質問では、遠藤議員が来年度予算編成について質問しました。その質問要旨の5番目に水道水フロリデーションの啓発活動についての項目がありました。市長に対し、先日の議案審議におけるフロリデーションについての答弁の確認を求めました。

市長
・当市ではフッ化物応用のひとつの方法として水道水フロリデーションの正しい情報の提供に努めてきた。
・しかし理解されない。これは導入する、しない以前の問題である。
・当市としては当面実施する予定はとらない。啓発活動についてはこれまでと同様に行う。

遠藤議員
・「フロリデーションを取り入れる考えはない。しかし啓発活動に努める。」では、今とどう違うのか 。
・啓発活動は実施に向けてやっていくことである。

市長
・平成15年の水道水フッ化物添加検討部会では、“現時点での実施は難しい”という結論だった。
・フッ化物応用協議会の報告(平成25年)では “もし実施しても、(選択の余地を残すため)フッ素を取り除く装置があれば”ということだったが、経費的にも難しい問題だ。
・フッ化物応用については科学的な裏付けもされているし国も推進をしている。
・フロリデーションは水道を利用する全ての市民の理解が大前提。
今のところは実施する予定はないが情報提供は必要 。

政策室長
・平成24年の事業評価で事業の方向性が出ている。
啓発活動については引き続き多くの市民の方にご理解いただきたい。

遠藤議員
・事業をやる予定はないが、これにお金をかける。これでいいんですか?
・健康増進課長は「フロリデーション推進協議会」の顧問ですね。
今後フロリデーションの計画も予定もないのに、この会にでるのは可能なのか?

政策室長
・現状のままか、改善の上、継続していくか。

遠藤議員
・予定がないものにお金を出す。人材を出す。これは可能なんですか?

政策室長
・一方では有害、一方では濃度調整は有効という。これについて考えていくことは行政に課せられた責務である。

遠藤議員
・歯科口腔保健の推進に関する条例には「フッ化物応用」とあるが水道水フロリデーションとは書いていない。それにもかかわらず、人件費を投入していいのですか?

政策室長
・8020推進事業の手段としてフロリデーションの啓発活動がある。
 これらについて今後 見直しをさせていただきます。

遠藤議員
・財政運営、予算の原則は財政民主主義です。これは公開性の原則と明瞭性の原則です。
事業の予定がないものについて予算付けをする。人員の配置をする。これは正当なんですか、と聞いているんです。

政策室長
・調査研究は認められている。

健康福祉部長
・フロリデーションの経費は363900円。課長の人件費はイベント等勤務時間外の対象ではないので入っていない。

遠藤議員
・保健センターに試飲コーナーがある。啓発だからそのまま続けるというのはおかしい。

健康福祉部長
・職員の関与について、団体と目的を同じくする場合はいっしょにやっている。
試飲コーナーのような啓発も立派な事業だと思いますので設置させていただいている。

市長
・実施はしない。
・フッ化物応用の手段としてフロリデーションがある。
まちがった情報もあるなかで、正しい情報の提供もあるのかな、と考える。

遠藤議員
・予算原則について外れている。
・市民からみて納得できない。
・吉川市の議員提案で歯科口腔保健の推進に関する条例ができた。そこに水道水フロリデーションの文言は入れていない。入れると一致できないということで入れていない。
担当の部長は、条例の意思に反してやっていくということでいいんですか?

健康福祉部長
・審議経過までは理解していない。
・条例は国の法律を受けて制定されている。国の法律ではフッ化物応用が入っている。フッ化物応用の一つの手段としてフロリデーションを理解している。

遠藤議員
・フッ化物利用と水道水フロリデーションを分けなさいと言っているんです。
・市民が反対し、市長も実施の予定はないと言っているのに、まわりの皆さんが理解できない。
・反対の運動はたぶん続くと思いますし、今回の答弁を聞いて、落胆している人も多いと思います。市長の政治力を発揮してほしい。
3月の議会でまた質問します。

以上です。
不正確な点、お気づきの点がありましたらお知らせください。
皆さまのご感想、ご意見などお聞かせください。

「吉川市の水道水フロリデーション推進中止を求める要望書」の署名活動を引き続き行います。
ご協力よろしくお願いいたします!





2013年12月30日月曜日

◆11.24講演会の報告(午後の部)

 お昼をはさんで、午後の部は4人の方の報告でした。

最初に 加藤純二氏(内科医)による「フッ化ナトリウム水溶液に対する過敏症/アレルギーの一症例」の報告がありました。

・一部の小学校等で集団フッ化物洗口が行われている。集団フッ化物洗口にはフッ化ナトリウム水溶液が用いられている。
・「フッ化物含有歯磨剤を使うと口腔内に知覚異常・味覚鈍磨がおこる」と言う化学物質過敏症の男性にフッ化ナトリウム水溶液のスクラッチテストを行ったところ陽性であった。
・上記の症例におけるフッ化ナトリウムに対する口腔内有害反応を、局所毒性、化学物質過敏症、アレルギー反応という三つの観点から考察した。
・飲料水にフッ化物を約1ppmの濃度で添加している米国では、公式には「アレルギーや不耐症」の存在を否定しているものの、「人工的フッ素化飲料水による病気」が多数報告され、フッ素が添加されていない飲料水に代えることにより、症状が劇的に改善・消失することが報告されている。
・本症例のように、低いフッ化ナトリウム濃度の洗口液や歯磨剤に含まれるフッ化物が、粘膜や皮膚に即時型のアレルギー反応に似た化学物質過敏症を引き起こす可能性があることが米国の「Hypersennsitive reaction(過敏性反応)」にも示されている。
・文部科学省の「フッ化物洗口マニュアル」Q&Aに、フッ化物洗口について「アレルギーの原因となることもありません。」と記されているが、アレルギーや化学物質過敏症を持つ人が多くなってきた 現在、注意の喚起が必要である。
等が報告されました。

次は、近藤武氏 (歯科医師)による「歯のフッ素症(斑状歯)」でした。

・斑状歯とは、永久歯の形成期(出生~10歳の間)に食品以外から、1㎎/日以上のフッ素を摂取することで、歯の形成細胞に障害がおこり萌出後の歯に色調の変化、欠損、硬度低下が起こることをいう。
・フッ素の摂取量 と斑状歯の発生率は正比例している。
水道水に含まれるフッ素が1㎎/ℓになると症状がはっきりした斑状歯が発生する。
・水道法における有害物質等の基準値は50~100倍の安全係数を基準にしている。しかしフッ素の場合安全係数は2倍でありこのことはわずかな管理ミスにより斑状歯が多発することを示している。
・フッ素を摂取しないからといって、むし歯が多発することはない。むし歯とフッ素の関係は疫学的には十分証明されていない。
等の報告がありました。

次は子どもの歯と健康を考える会から「吉川市のフッ素化問題についての報告」がありました。

・皆さまには、私たちの活動にご協力いただきありがとうございます。皆さまのお力をお借りして、ここまで活動を続けております。
・この3年間、フロリデーションについて何も知らなかった私たち主婦が、勉強し不安に思い、推進の方の学習会に参加し、一層不安に思い、他の市民の方にも知ってもらうように活動し署名を集めてきました。
・安全性や必要性に疑問を持ち、フロリデーションをやらないでほしいという市民は大勢います。
・市の環境団体も反対を表明しています。
歯科医師の有志の方たちが、意見書を市長に提出しました。
最近では吉川市PTA連合会が吉川市長に反対の意見を伝えました。
・署名用紙をお店に置いて下さった方、団体で協力くださった方、知人に声をかけて署名を集めてくださった方、駅頭やスーパーで署名してくださった方、多くの方に署名をいただき、私たちも勇気をもって署名活動を続けることができました。
・ 今年の8月に7557名の署名をそえて、吉川市長に要望書を提出しました。
・吉川市は依然として推進の立場です。
私たちの声は、吉川市に届いているのでしょうか。
・私たちは推進中止になるまで活動を続けます。
署名活動は今後も続けていきます。
・私たちが笑顔で暮らせる吉川市であるように、子どもたちの未来のために、みんなで一団となって、活動していきましょう。
等の報告がありました。

会場の参加者数人からフロリデーションに反対する意見や励ましの意見がありました。そうするうちに、次々に会場から発言を求める手があがりました。進行の都合で4人の方の報告を行った最後にまとめて質問と意見を受けることになりました。

最後に「秋田弁護士会の集団フッ素洗口に関する意見書」について、佐々木クミ氏(集団フッ素洗口を考える県民連絡会事務局)から報告がありました。

・集団フッ素洗口を考える県民連絡会は、2011年3月秋田弁護士会長に対し「日弁連が発した意見書をふまえ、フッ化物による集団洗口事業は凍結を含む再検討をすべき」との見解表明を要請しました。
・2013年3月秋田弁護士会が意見書をとりまとめました。
意見書の内容は「多くの保護者らが洗口事業への参加の可否を判断する唯一の判断材料となる配布資料には否定的意見(集団フッ素洗口は必要性、有効性がなく、危険 性の高いもの等)の存在が記載されておらず、自己決定権に十分配慮していたとは言い難い。保護者及び児童の自己決定権を侵害した疑いがある。」等が示されています。
・秋田弁護士会は意見書を県および県内全市町村に送付しました。一市から否定的見解も同意書に記載する旨回答がありました。
・秋田弁護士会の意見書は力強い支えとなっています。議会にも陳情し、フッ素洗口についての否定的な情報の提供を徹底させていきます。 実質的にこのフッ素洗口事業を中止させたいと思っています。
等の報告がありました。
 
このあと、会場の参加者の方たちから発言がありました。
・フロリデーション水の試飲やフッ素洗口に用いられるフッ化ナトリウムは劇薬である。この当たり前の認識が推進する学者や市に乏しい。「適量なら安全」と言っているが、「適量」には個人差がある。人為的ミスもあり得る。推進する学者や市の姿勢に危惧を覚える。
・フロリデーションの水が下水として川に排水されることの環境へのリスクは大きい。この側面からの反対も重要である。
・水道水フロリデーションは人権問題である。
・推進する学者には科学的なデータに基づいた理論がない。むしろ信仰に近いのではないか。だから議論がかみ合わない。
この他、吉川市の水道水フロリデーション反対の運動への応援の声もありました。
予定時刻を30分ほど延長し、熱い思いに包まれた中で会は終了しました。

 参加された皆さん、そして協力をしてくださった日本フッ素研究会の皆さん、ありがとうございました。
沖縄や北海道など遠方から参加された方もいらっしゃいました。
水道水フロリデーションは吉川市の問題だけど、決して吉川市だけの問題ではないということを認識しました。
運動はまだまだこれからです。市民の皆さん、そして全国の皆さんと一緒にフロリデーション推進中止に向かって進んでいきたいと思います。


◆11.24講演会の報告(午前の部)

11.24ポール・コネット氏講演


 11月24日吉川市中央公民館にて、日本フッ素研究会と共催で講演会を開催しました。
吉川市や近隣の皆さん、日本フッ素研究会の皆さん、全国各地から応援にきてくれた皆さんなど約260名の参加がありました。
地元の県会議員の中原恵人さんも参加され連帯のご挨拶をいただきました。

 
午前の部はポール・コネット博士による講演「水道水のフッ素化に反対する科学的根拠」でした。
・公共の水道水にフッ素を入れるべきでない。それはなぜか?
・水道水フッ素化は、フッ素を摂取する人を選べない(幼児,高齢者,腎臓病の患者等)
・水の摂取には個人差があり、摂取量をコントロールできない。
・薬物使用に関するインフォームド・コンセントの権利を侵害する。
・フロリデーションの効果はほとんどない。、
・フッ素は低濃度でも害があり、安全性に多くの疑問がある。歯・骨・脳・分泌器官を障害する毒物であり、フッ素水を飲むことによる弊害がある。

等々について、たくさんのデータを用いてエネルギッシュに話していただきました。
英語のため分かりづらいのではと少し気掛かりでしたが、「わかりやすく興味深かった。」「とても説得力があった。」「熱意が伝わってきた。」等々嬉しい感想をたくさんいただきました。



 次に筧光夫氏(明海大学歯学部解剖学分野)によるミニ講演「フッ素曝露は骨粗鬆症を促進する」がありました。
・骨粗鬆症は骨の結晶核形成不全が主な原因で、フッ素曝露により、リスクが増加することが実験的所見から認められた。
・水道水フッ素化により引き起こされる斑状歯の原因はエナメル質の結晶核形成不全である。、
・従来フッ素の効果として考えられていた、フッ素イオンの置換によるフロールアパタイトの形成や再石灰化は起こらない。

等々が報告されました。
 フッ素推進の学者が「軽度な斑状歯は審美的問題に過ぎない。」と言っていますが、それが科学的に否定されていました。専門用語も多く難しいお話でしたが、もっと勉強したいと思いました。