2013年2月21日木曜日

◆質問が止まらない、「フッ化物についての学習会」

2月16日、医療生協さん主催の学習会に参加しました。

フッ素推進の学者小林清吾氏や健康増進課等のお話を伺い意見交換する会でした。

1 はじめに、「吉川市フッ化物応用協議会」の委員(公募市民)の方から、
水道水フロリデーションを考えるための基本情報について以下のような報告がありました。

・吉川の水道水
(オゾン処理・活性炭処理による高度処理を行っている。フッ素含有量は0.08~0.09ppm〈国の基準値0.8ppm〉)

・市長方針(8024運動の推進)

・国民健康保険における医療費の推移

・吉川の12歳児のむし歯本数(全国平均・埼玉県平均と比べて少ない)

・吉川市のフッ化物洗口状況(3つの小学校・4つの保育園で実施,近隣の市との比較)

・歯を失う原因と対策

・斑状歯

・吉川市の水道水フロリデーションに関する取り組みの経過

・化学物質の急性毒性 
(とくにフッ素洗口・水道水フロリデーションの薬剤に用いるフッ化ナトリウムについて)

・水道水フロリデーションに対する関係機関の見解

2 次に小林清吾先生(日大松戸歯学部客員教授)のお話がありました。

・むし歯予防の重要性

・歯を失う原因

・フッ素によるむし歯予防 局所応用(フッ素洗口・フッ素塗布)
                全身応用(水道水フロリデーション,食塩フロリデーションなど)
・水道水フロリデーションの有効性・安全性

3 次に吉川歯科医師会会長の戸張先生からコメントをいただきました。

・フッ素の局所応用(フッ素洗口など)は、それを受ける人のみメリットがあるのに対し、水道水フロリデーションはすべての市民を対象としているので優れている。

・日本歯科医師会・埼玉県歯科医師会も推奨している。 

4 以上のお話を受けて参加者の質疑応答が行われました。

・最初に、電子部品製造業で長年猛毒のフッ化水素酸を扱ってこられた市民の方から、フッ素及びフッ化ナトリウムの毒性について、薬品メーカー発行の「製品安全データシート」を用いて説明がありました。
そしてヒューマンエラーによる事故について質問がありました。

そのほか、参加者から多数の質問がありました。

・水道水フロリデーションが実施されると吉川市で年間約11トンのフッ化ナトリウムが蛇口から下水として、川に流れるが、この環境への影響はどうなのか。また、このことに対する「水道水フロリデーション問答集」の内容は不正確ではないのか。

・水道水フロリデーションの結果、一部に発症する初期の斑状歯(歯フッ素症)は「白くなるだけ」というが、「白くなる」のはどういう化学的変化が起きたのか。

・フッ素を添加した水道水は飲みたくない。
 
・ なぜ日大歯学部の所在地である松戸で水道水フロリデーションは実施されないのか。

・赤ちゃんのミルクの調整にフロリデーションの水を使って大丈夫か。

・母乳中にふくまれるフッ素はどのくらいか。(血中濃度の0.02ppmより低いので0.015ppm程度)

等々です。

また、健康増進課に対して、

・ 「水道水フロリデーション問答集」はいくつかの問題点があるので、吉川市として発行するのはやめてほしい。
 
・賛成派の論理を鵜呑みにし、反対派の論理は「誤った考え」とレッテルを張り排除しているが、市民の健康を預かる立場にあるのだから、健康増進課として、両派の論理を科学的に検討する立場に立ってほしい。

・水道水フロリデーションの実施について 、市はどのように考えているか。

等の意見や質問がありました。
健康増進課からは「水道水フロリデーションの実施は市民のみなさんの合意を得ることが前提」との回答がありました。

質疑応答の終盤で、小林先生から「水道水フロリデーションは福祉政策なのだから、好き・きらいは言えない。」という発言があり、会場に緊張した空気が流れましたが、時間の制約で議論を深めることができませんでした。

3時間があっという間に過ぎ、大変集中した会でした。

このような貴重な機会を提供してくだっさった医療生協さんに感謝します。ありがとうございました

 


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